
Profile
岡部 和義 さん
飲食店等でのアルバイト経験を経て、コロナ禍で社会における閉塞感が高まる状況に対し、生きづらさを抱える人たちを支援したい、社会を良い方向に変えていきたいという想いで、現職の公益社団法人に就職する。
現在は、プログラムオフィサーとして、助成事業を企画・立案し、事業が円滑に進むためのサポートを行う。具体的には、児童養護施設を巣立った若者を支援するために、その支援の担い手を育成し、地域にネットワークを作り、広げる活動に尽力している。
※経歴はインタビュー時点のものです。
社員の関係構築を図る糸口を求めて
− 受講のきっかけを教えてください。
現組織が少人数の団体であり、人事機能が確立していないため、採用・育成・マネジメントなどの面で改善すべき点を多く感じていました。
これから組織の人数が増えていく中で、どこかで大きな問題として表出するのではないかという危機意識や、また、そういった問題は、社員同士の関係構築ができていないことが起因しているのではないかという思いがあり、それをどう変えていけるのかを学びたいという気持ちがありました。
その中でChange Agent養成講座について知り、プログラム内容に興味を持ちました。
また、プライベートでスタッフとして所属している市民ミュージカルの団体で、「心理的安全性」をキーワードに、仲間としての関係性を作るという取り組みをしており、その場づくりにも、この講座で学ぶ組織行動学が活かせるのではと思い、受講を決めました。
変革は、危機意識を持つことではなく
高めることから始まる
− 印象に残っている講義を教えてください。
Day3の「組織文化とチェンジマネジメント」です。
組織文化を4象限に整理したフレームワークは、今の自社の組織文化がどのようなものなのかを言語化して捉えなおすのにとても分かりやすかったですし、その上で、「コッターの変革プロセス」で、今の課題と何をすべきなのか、自社の状況と照らし合わせて考えることができたのが、とても有意義でした。
今まで漠然ともっていた「危機意識」を、「高めること」が1つ目のプロセスとして提示されていたことがとても印象的で、課題に対して共通認識を持たなければならないのだと、改めて考えるようになりました。
また、その上で、ビジョンを作り、コミュニケーションを取っていくというステップも、とても納得感がありました。ビジョンを作ること、コミュニケーションを取ること、それぞれ組織において重要だと多くの場面で語られることですが、それらを体系立てて教えて頂いたことで、組織を変えるために、自分がどう動いていくか、落とし込んで考えることができました。
フレームワークやプロセスが整理された上で、改めて上司と現在の組織の課題について会話をすることで、コミュニケーション不足になっている原因や施策の中途半端な点が明確になりました。リモートワークを基本として個々が働いている組織なので、どうしても意思疎通が取りにくかったり、誤解や感情のすれ違いなどが起こりやすい環境ですので、関係構築に対する危機意識を、上司と共通認識として持てたことがとてもよかったです。
孤独を分かち合える仲間の存在
−Change Agent養成講座の魅力を教えてください。
一つ目は、参加する受講生のみなさんの意識の高さです。私自身は人事の専門ではないので、アドバイスをいただくことも多かったのですが、皆さん視座が高くて、たくさんの知見を頂けて、とてもありがたかったです。
また、このChange Agent養成講座は組織改革・変革をテーマとしているので、自分が所属している組織の中では孤独な闘いになる場面もありますので、同じように不安や課題意識を持っている仲間の存在は心強かったです。
二つ目は、最初に行うDiSCという行動分析ツールで自己分析できた点です。
自分自身の行動特性を客観的に理解できたことももちろんですが、違うタイプの人の行動特性や関わり方のヒントを知ることで、改めて自分と他者の違いについて意識するきっかけになりました。組織行動学を学ぶ前に、まずは自分について客観視して、他者とどう関係性を作るのか、納得感がありましたし、勉強になりました。
※DiSCの詳細はこちらをご参照ください。
− 受講後、受講前の変化、日々の仕事における実践を教えてください。
私自身は人事担当でも経営層でもないので、組織を変えたいと思っても今までは行動に移せないこともあったのですが、今回組織行動学について体系立てて学び、またファイナルアサイメントとして課題をまとめ、行動指針を立てたことで、まずやってみようという意識になれたことが大きな変化です。
アサイメント作成の際に上司へインタビューをしたことで、組織の課題に対しては共通見解を持てたので、実現可能性と優先順位の高いものを、まずどこからやっていくか、引き続きコミュニケーションを取っていきたいと思います。
また、個人としては、講座の中で学んだジョブクラフティングの手法を活かして、自分の仕事をより意味のあるものにするために、積極的に目標設定をしてみようと思えるようになりました。
今までは日常の業務に追われていることが多かったので、これからは中長期的な目標を立てて、自分がやりたいこと、成長に繋がることをやっていきたいと思います。今考えているのは、プログラムオフィサーとして自身が経験してきたことを、地域の団体に伝えていく研修です。自分の学びにもなりますし、支援を広げていく活動にもなると思うので、マイルストーンを立てて、進めていきたいです。
組織に対するモヤモヤを諦めない
− 最後に、Change Agent養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。
組織に対してモヤモヤしていたり、どうにかしたいと思っている方は、たくさんいるのではないかと思います。この講座では理論を体系的に学ぶだけではなく、仲間と一緒に、組織を変えていきたいという意欲を、諦めずに高め合うことができます。そこが一番の魅力だと思います。モヤモヤを抱えている方は、ぜひ飛び込んでいただけたらと思います。