
Profile
株式会社クラレ DX-IT本部 戦略・企画部 I&Tガバナンスグループ 田口 弘起さん
リクルートにて長年、人材紹介のセールスやマネジメントを経験した後、現職である株式会社クラレDX-IT本部の人事面の課題解決を担う専任者として転職。中央人事だけではカバーしきれないDX-IT本部独自の課題解決のため、採用から人材育成、キャリア開発まで幅広く関わっている。
※経歴はインタビュー時点のものです。
DX時代に求められるIT組織の変革
− 受講のきっかけを教えてください。
受講の目的として、大きく2つありました。
1つ目は、「変化とは何か」を深く理解したかったからです。
2つ目は、組織の各レベルにおける変革のための知識を体系的に学びたかったからです。社会、会社、部署、個人など、それぞれの組織レベルにあったアプローチ方法を習得することで、より効果的な組織変革を実現したいと考えました。
DX化が進む現代において、IT組織は企業の成長を牽引する重要な役割を担うようになりました。しかし、長年コストセンターと見なされてきたIT部門では、ベテラン社員を中心に、新しいことに挑戦することに抵抗を感じる方も少なくありません。
この認識のギャップと組織の現状をどう変えていくか。この課題意識から、組織を変革し、社員一人ひとりが積極的にチャレンジできるような環境づくりを目指したいと考え、チェンジマネジメントの講座を受講することを決意しました。
変化の本質を探る
− 印象に残っている講義を教えてください。
一つのテーマに絞るのは難しいのですが、全体を通して強く印象に残ったのは、「変化は簡単ではない」ということでした。
以前受講したHRBP養成講座は、人事の具体的な業務に焦点を当てており、各テーマが分かりやすく、業務で活かせる内容でした。一方、今回のChange Agent養成講座は、より抽象的な概念を扱っていて、様々な要素が複雑に絡み合っていると感じました。組織や個人の変化は、自然に起こるものではなく、意図的に働きかける必要がある。しかし、変化の必要性に気づいていても、実際に実行に移すのは容易ではありません。多くの人が変化を恐れ、現状維持を選びがちだと感じます。
この講座を通じて、変化を起こすためには、「自分から変わろう」という強い意志と、それを実行に移すための覚悟が必要だと改めて気づかされました。同時に、「変化」がいかに難しいかということも理解できました。
変化をリードするための覚悟を持つことができた
−Change Agent養成講座の魅力を教えてください。
一つ目は、HRBP養成講座に続き、本講座でも理論の重要性を改めて実感したことです。体系的に理論を学び、実際のビジネスシーンにどのように応用していくのか、その基礎を築くことができました。
二つ目は、多種多様なバックグラウンドを持つ参加者とのつながりを持てることです。企業の人事担当者の参加が多かったHRBP養成講座の時とは少し異なり、Change Agent養成講座では業界や職種が異なる方が多く、ディスカッションではそれぞれの視点から意見交換ができ、非常に有意義な時間となりました。特に、業界を超えた視点から議論できたことは、私にとって大きな学びでした。
三つ目は、ファイナルアサイメントの発表後、一人ひとりに十分なフィードバック時間が確保されていたことです。講師からのアドバイスだけでなく、受講生同士で意見交換することで、新たな視点や改善点を見つけることができ、非常に有益な環境でした。
− 受講後、受講前の変化、日々の仕事における実践を教えてください。
講座を通じて、まず「覚悟」を持てるようになったことが大きな変化です。「誰かが動かなければ現状は変わらない」「変化をリードするのは自分自身だ」ということに気づかされ、自らが積極的に取り組んでいこうという気持ちになりました。
また、変化に対する期待値を適切に調整できるようになったことも大きな成果です。これまでは、変化に対して短期的な成果を期待しがちでしたが、講座を通じて「変化には適正な時間が必要」ということを学びました。2年、5年、あるいは10年というスパンでじっくり取り組むことの大切さを理解し、目標に向けた計画や期待値の調整ができるようになりました。これは早速実務にも活かしたいと考えています。
変化の第一歩は自分から
− 最後に、Change Agent養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。
「何かを変えたいと思った時、まずは自分自身が変わる必要がある」ということが、この講座を通じて一番学んだことであり、また今後受講を検討されている方にもメッセージとして伝えたいです。