Profile
家電メーカー 小林 宏至さん
消費者金融会社、人材派遣会社を経て、大手家電メーカーへ転職。家電量販店向け営業として約20年にわたり、自社商品の販売戦略立案や売り場づくりに携わる。得意先と協働しながら販促施策を企画・実行し、現場起点で事業成長を支えてきた。
人材派遣会社での経験を通じて、雇用や働き方を取り巻く環境変化を間近で経験。働く人が安心して活躍できる環境づくりへの関心を深める。営業として長年キャリアを積む一方で、人事労務に関する知識を自主的に学び続け、働く人と組織のあり方を探究してきた。
現在は次のキャリアに向けて、人事・HR領域の学びをさらに深めている。
※経歴はインタビュー時点(2026年5月)のものです。
働く人が活躍できる条件を、正しく学びたかった
− 受講の動機やきっかけを教えてください。なぜ受講を決意されたのでしょうか。
私自身は、いわゆる企業人事としてキャリアを積んできたわけではありません。長く営業職として働いてきました。ただ、これまでの仕事を振り返ると、常に「働く人がどうすれば安心して力を発揮できるのか」ということには関心がありました。
人材派遣会社で働いていた頃は、派遣法が変わるなど、業界全体が大きく動いている時期でした。企業側は固定費を抑えたい、派遣会社同士は価格競争をする。その中で、働く人の待遇が厳しくなる場面も目にしてきました。雇用をつくることには意味がある一方で、本当にこれでよいのかと考えることも多かったです。
直近で勤めていた会社は大手企業でしたので、コンプライアンスや働きやすさに関する仕組みは整っていました。それでも、現場で働いていると「これは本当に正しいのだろうか」と感じることがありました。パートタイム労働法や無期雇用転換など、自分の身を守るためにも、同じ職場で働く人の身を守るためにも、人事労務の知識を正しく理解したいと思い、在職中から少しずつ勉強していました。
今回、改めてHRを学ぼうと思ったのは、そうした違和感や関心が自分の中にずっとあったからです。人事の専門家ではない自分だからこそ、まずは体系的にルールや考え方を学ぶことに意味があるのではないかと思いました。
E-learningを選んだのは、HR経験者の方々といきなり議論に参加するには少しハードルを感じた一方で、学びたい気持ちは強かったからです。自分のペースで学べる形式であれば、HR未経験に近い自分でもついていけるのではないかと思いました。フルアクセスプランは、今の自分にとって最大のチャンスだと感じました。
採用する側、組織をつくる側の視点を知ることができた
− 受講期間を通じて、講座の中で特に印象に残っているテーマはありますか。
最初に印象に残っているのは、HRBP養成講座の中で学んだ「採用する側の視点」です。私は営業職としての経験が長く、またキャリアコンサルタントの学びにも少し触れてきたため、どちらかというと応募者側、支援する側の視点で物事を考えることが多かったです。
しかし講座を通じて、人事の方がどのようなミッションを持ち、どのような責任を背負って採用に向き合っているのかを考えるきっかけになりました。応募する人を支援するだけではなく、受け入れる側が何を見ているのか、どのような人材を必要としているのか、その視点を持たなければならないのだと気づきました。HRの方にとっては当たり前のことかもしれませんが、HR以外の立場から学ぶと、とても新鮮でした。
また、Employee Champion養成講座では、働く方の環境や制度、何かあった時の対応について学べたことも印象に残っています。若い頃は休職や労務トラブルといったテーマはどこか他人事でしたが、年齢を重ねるにつれて、自分や身近な人に起こりうることとして捉えるようになりました。知っているかどうかで、その時に取れる行動は大きく変わると思います。
People Analytics講座も大きな発見でした。Excelなどを活用し、データをもとに人事の意思決定を行う考え方は、まさに目から鱗でした。人材派遣の仕事を通じて採用に近い場面にいたこともありますが、当時はどうしても感覚や好き嫌いで判断していた部分があったと思います。データに基づいて考えることで、より公平で納得感のある判断ができる可能性がある。そのことを知れたのは、とても大きな学びでした。
E-learningでも、他の受講者の声を聞き学べる
− 講座の魅力について。魅力に感じた点は何でしょうか?
講座の魅力としてまず感じたのは、E-learningでありながら、一人で学んでいる感覚だけに閉じなかったことです。講義ごとにコメントを入力する場面があり、他の受講者の方のコメントも見ることができました。私は他の受講生の過去のコメントもかなり遡って読みましたが、それがとても参考になりました。
同じテーマについて「自社でも取り入れたい」と感じている方もいれば、「現場では正直難しい」と書いている方もいる。そうした生の声を見ることで、講義で学んだ理論が現場ではどう受け止められるのか、いろいろな視点を持つことができました。Live講座でいうグループワークに近い価値があったと思います。
また、講義中には理解したつもりでも、振り返ると印象が薄れていることがあります。他の方のコメントを読むことで、「そういえばこの制度についても触れていたな」と思い出すこともあり、復習にもなりました。
内容面では、さまざまな理論や考え方を非常に整理された形で紹介してもらえる点が魅力でした。HRに関する本を何冊も読まなければたどり着けないような内容を、効率よくインプットできた感覚があります。専門的な内容でありながら、初学者にも届くように構成されていたので、HRを専門にしてこなかった自分でも学びを進めやすかったです。
資料をダウンロードできる点もありがたかったです。動画は受講期間後に見られなくなりますが、資料が手元に残ることで、あとから「あの話は何だったかな」と振り返ることができます。自分のペースで学び、必要な時に戻れることは、E-learningならではの大きな魅力だと思います。
− 受講前と受講後で、ご自分の知識力や考え方、マインドなどに変化は
ありましたでしょうか。具体的な変化がありましたら教えてください。
受講を通じて強く感じたのは、人事の知識は人事部門だけが持っていればよいものではないということです。もちろん専門性としての人事はあります。ただ、働く人にとって、労務や評価、配置、組織づくりといったテーマは自分のキャリアや生活に直結します。だからこそ、「自分には関係ない」「人事のことは分からない」で済ませてはいけないのだと思うようになりました。
私自身、会社の大きな変化を経験しました。多くの人が会社を去り、人事の方々も辞めていく。そうした場面に身を置いたことで、組織が大きく揺らぐ時、人事が果たす役割の重さを実感しました。同じことを繰り返さないためにはどうすればよいのか。仮に避けられない変化であっても、もっと別のやり方があったのではないか。そう考えるようになりました。
また、日常的な会社生活の中で大きな意味を持つのは評価だと思いますが、評価が曖昧だったり、上司との関係性だけで決まっているように感じられたりすると、働く人の納得感は失われます。成果の見方、フィードバックの仕方、公平性の担保。これらは組織の信頼に直結するものです。
講座を受けたことで、過去に感じていた違和感を少し言語化できるようになりました。当時の自分がこの知識を持っていても、会社全体を変えることはできなかったかもしれません。それでも、自分の周りの景色を少しでも良くするために、何かできたことがあったのではないかと思います。
これからは、ITやマーケティングを学ぶのと同じように、人事についてもキャッチアップしていく必要がある時代だと感じています。変化が激しく、どの組織でも人材不足や組織課題が起きうる中で、強く柔軟な組織をつくるためには、人事的な視点が欠かせない。今回の学びは、その入口に立つための貴重な機会になりました。
学びを、次の人生につなげるために使ってほしい
− 最後に、Every HR Academy Platformをご検討されている皆様にメッセージをお願いします。
リスキリングや学び直しは、とても大切だと思います。ただ、学ぶこと自体がゴールではないとも感じています。学んだことを、次の人生や次の仕事にどう接続していくのか。そこまで考えることで、学びは本当の意味を持つのだと思います。
私自身、資格を持っていても「では、あなたは何ができるのですか」と問われる経験をしました。その時に、知識や資格だけではなく、自分が何をしたいのか、どのように役に立てるのかを言葉にすることの大切さを痛感しました。
だからこそ、講座を受ける方には、学びながら少しずつ「自分はこれをどう活かしたいのか」を考えてほしいです。最初は漠然としていてもよいと思います。気づきが増える中で、ありたい自分や叶えたいことが見えてくるはずです。使える機会や仕組みをどんどん活用し、自分の次の一歩につなげていく。そのための学びとして、この講座はとても価値があると思います。
