Profile
株式会社大塚商会 TSM経営支援プロモーション課 竹中 千恵さん
大学卒業後、数年の営業支援等を経験したのち、現職の株式会社大塚商会に転職。マーケティング部門にて10年程の経験を積むと同時に、かねてより興味を持っていた経営品質の向上に関わりたいとの思いから、対話できる組織を実現すべく、対話型組織開発の手法であるホワイトボード・ミーティング®のファシリテーション資格を取得。さらに2022年には大学院でMBAを取得し、現在は、中小企業経営者への経営品質向上支援と社内営業向けの教育支援に従事している。
※経歴はインタビュー時点のものです。
組織と人の能力向上を実現するため
人事の仕組みを学びたい
− 受講の動機やきっかけを教えてください。なぜ受講を決意されたのでしょうか。
そもそも経営品質の向上に興味があり、大学院で組織開発をテーマに卒論を書く中で、組織の実情と課題を考えると、HRBPの機能が必要だと考えたことがきっかけです。長年、営業教育を通じて現場と接する中で、成果主義だけではマッチしない、うまく能力を活かせていない人材がいるのではと感じていました。そこで、組織と人の能力向上を実現するために、人事の仕組みについて体系的に学びたいと思っていました。MBAでは、企業倫理や事業戦略寄りの科目は多いのですが、HR系の科目は少なく、もっとHRについて学べる講座がないかとインターネットで探していたところ、こちらの講座が目に留まりました。実はHR系の講座は他にも受講したことがあったのですが、日本企業向けの労務管理や評価制度といった的を絞った知識が多かったのに対して、Everyさんの講座は、海外の事例をもとに先進的な取り組みを学べるのでは、と思い受講を決めました。
各テーマが事業戦略とどう結びつくのかを理解できる
− 4ヶ月を通じて、講座の中で特に印象に残っているテーマはありますか。
一番印象に残っているのは、Day3の「パフォーマンスマネジメントと評価」の回です。単なる成果主義ではなく、パフォーマンスとは何かがちゃんと定義されていることが印象的でした。そのパフォーマンスがそれぞれの項目とどう繋がっているのか、どう目標設計すればいいのか、そして経営品質向上のために、組織と人の能力をどう上げていけばいいのか、を体系的に理解することができました。また、全体的にも進め方が体系立てて設計されているので、一つひとつの評価や能力要件、評価表の作り方といったテーマ毎に個別の学びがあるのではなく、それぞれのテーマが事業戦略とどう結びつくのかを理解できるプログラムになっているところが、とても良かったと思います。
もう一つ、講座内容ではないのですが、参考図書一覧をいただけたのがとても嬉しかったです。各回のテーマごとに、たくさんの参考図書が紹介されており、単に講座内の知識だけで終わらず、さらに知識を深めるための参考情報を紹介してもらえて、講師の強い思い入れを感じました。参考図書はとても数が多いですが、1年くらいかけて制覇したいなと思っています。
体系的な学びと自社理解の機会を得られる
− 講座の魅力について。魅力に感じた点は何でしょうか?
まずは、HRに必要なテーマが網羅されており、全体的に繋がりを持って理解できる設計になっていることです。先ほど述べたように、それぞれのテーマが事業戦略とどう結びつくのかを理解できるプログラムとなっているため、私のように人事担当ではなく、戦略側の人間としても、HRについて学ぶのに相応しい内容だなと感じました。
2つ目は、特別講演でリアルなHRBPの体験談を聞けたことです。HRとしての経験がない自分にとっては、HRがどんなことを考え、どんな取り組みをしているのか、そのリアルな体験談がとても興味深く、今後人事の方々と協力していくうえでも貴重な情報をいただくことができました。
3つ目は、最後のアサイメントで、自社理解を深めることができたことです。私はアサイメントを通して、当社の人材開発課の部長にヒアリングさせていただいたのですが、そこで当社の実情が理解でき、これまで知らなかったことも沢山ありまして、そういう意味で自社理解を深める良い機会になったと感じています。
− 受講前と受講後で、ご自分の知識力や考え方、マインドなどに変化は
ありましたでしょうか。具体的な変化がありましたら教えてください。
研修での学びを活かし、所属する部署内でジョブディスクリプションを作成する企画を提案しています。それぞれ求められる役割が異なる中で、キャリアや能力要件にも当然違いがあります。大きな組織だとどうしても評価基準や目標設定を各役割別に細かく管理することが難しいのですが、だからといって人事から降りてきた制度を「うちには合わない」で終わらせず、現場で考えてみることが大事だと思うようになりました。自分たちのパフォーマンスと成長につなげるためには、どんな能力や仕組みが必要か、まずは自分たちで考えてみたいということで企画し、前向きに取り組んでいます。また、今後はもっと人事の方といい関係で協力して、組織開発を進めていけたらいいなと考えています。
HRだけでなく戦略側の人にも役立つ講座
− 最後に、HRBP養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。
HRの方だけでなく、HRに興味をお持ちの方、または私のように戦略側の人間にとっても学ぶ価値のある講座だと思います。人事の仕組みを戦略とどう結びつけるかが、私にとってはとても良い学びとなりました。人事だけでは実現できない、戦略だけでも難しいという場面も多くあるかと思いますが、双方の得意分野をすり合わせていく中で理想に近づくことができる。そんなきっかけを与えてくれる講座だと思います。