Profile
積水ハウス株式会社 人財開発部 組織開発グループ 増田 貴久さん
新卒入社後に戸建住宅の営業を経験した後、HR職へ異動。社員研修の計画実施や資格取得支援など、育成・人材開発を中心に経験を積み、その後組織開発マネージャーとしてアセスメントや制度運用・仕組み作りと幅広く関わり、2024年に新設されたHRBPとして、担当事業の課題解決に取り組んでいる。
※経歴はインタビュー時点(2024年10月)のものです。
「HRBPとは何か」から
もっと役割を広げて考えてみたい
− 受講の動機やきっかけを教えてください。なぜ受講を決意されたのでしょうか。
HRBPという役割が新設されたばかりで、部署内でもHRBPとして何をすべきか、何ができるかという議論を重ねる中で、上司に受講を勧められたのがきっかけです。同時期にHRBPとなった私を含め3名が、この講座の受講を決めました。まずはHRBPとして、担当事業の課題解決がミッションとなりますが、目の前の課題解決だけにとらわれず、そもそも「HRBPとは何か」というところから、もっと役割を広げて考えてみたいと思い、そのために他社事例などが得たいと思い参加しました。
「HRの存在意義」を明確に捉え
考えを整理できる
− 4ヶ月を通じて、講座の中で特に印象に残っているテーマはありますか。
まずは初回の講義で、「HRの存在意義」が明確に定義されており、それがこの講座への動機付けになったと感じました。HRがやっていること、例えば「評価」は何のために行うのか、といったHRとしての原理原則は、言ってしまえばそうだよねと思える内容ではありますが、改めて明確に定義されていることで、HRが行う全ての施策はパフォーマンスを基準に考えなければならないと、考えを整理できたような気がします。
もう一つ、「パフォーマンスマネジメントと評価」で紹介されていた原理原則も印象に残っています。特に「正確なパフォーマンスの測定は、評価者の能力と意志に依存する」という内容が印象的で、適切な評価を行えるかは、評価する側の問題でもあるということに、とても納得感がありました。
それから、「人材育成とキャリアマネジメント」の回も興味深い内容でした。こちらは自分が長年経験してきた分野であり知識もある反面、それがゆえに考えがこり固まってしまっていることもあるため、あらためて原理原則と照らし合わせて考えたいと思った分野で、ファイナルアサインメントのテーマにも設定しました。自分自身が経験してきたからこそ気づけた問題点と今回の講座で得た学びを掛け合わせることで、新たなチャレンジとして具体的な施策を提案することができました。
明確な説明と効果的に学びやすい仕組みがある
− 講座の魅力について。魅力に感じた点は何でしょうか?
まずは、講師の松澤さんの話がとにかく分かりやすい!と思いました。講座内容も体系的に作られており、明確で整理された内容となっていますが、それらを説明してもらう際の講師の言葉や話し方もまた明確で、全体としてとても分かりやすかったです。
そのうえで、テーマ毎にディスカッションの場があって他社の取り組みが聞けたり、自社の課題について考える機会を持てるという点も良かったと思います。各回のテーマに合わせて参考図書の紹介もあり、学びを深められる仕組みがある点がとても良いなと思いました。
講座で必ず一人1回はアウトプットの機会があることも、適度なプレッシャーになっており、全体としてとても効果的に学び易い仕組みを取り入れた講座だと思います。
− 受講前と受講後で、ご自分の知識力や考え方、マインドなどに変化は
ありましたでしょうか。具体的な変化がありましたら教えてください。
今回の講座を経て、HRBPにはHRとしての基礎、そして幅広い知識が求められるということが分かりました。自分が今まで担当してきた育成・評価といった一部の知識だけでは最適な解決策を導き出すのは難しく、HRとしての役割・機能を広い視点で考える必要があります。そのうえで事業ごとの課題解決に取り組まなければならないと考えるようになりました。
また、ファイナルアサイメントで提案した育成関連の施策は、すでに社内で実際に動き始めています。研修ありきの育成ではなく、まずは何のために人財育成を行うのかという目的の整理から、効果測定や評価に至るまで、視野を広げつつ、体系的な育成の仕組み作りを目指しています。組織開発とHRBPという両面で考えることで、育成に対する全体像(人財ポリシー)を創り、それを基軸とした各事業部の育成体系を構築していきたいと、今まさに進めている最中です。
HRの知識に偏り・不安がある人にお勧めの講座
− 最後に、HRBP養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。
まず、この講座はHR職に就いていても担当範囲が狭く、偏った知識になってしまっている人にとてもお勧めの講座です。そういう方にとってはHRBPにチャレンジする前に、HRの役割を基礎から理解することができる、最適な講座だと思います。また、この講座の中では米国の考えや事例が多数紹介されており、日本企業の経験・知識に偏っている方にもお勧めです。講座の参加者同士で意見交換もでき、情報・知識をアップデートすることができると思います。