
Profile
エネルギー企業 関根 歩さん
空港のグランドスタッフ、カナダでの起業など多種多様な経験を経て、派遣社員として世界的総合電機メーカーに勤務し、採用アシスタントとしてHRキャリアをスタートさせる。
その経験から、HRBPを志すようになり、2018年にサノフィでHRBPアシスタントとして採用されたことを機に、本格的にHRBPとしてのキャリアを歩み始める。その後、いくつかの製薬会社を経て、2022年に世界的総合電機メーカーに戻り、現在は分社化されたエネルギー企業にて、日本と韓国の事業部門人事パートナーとして活躍している。
※経歴はインタビュー時点(2025年3月)のものです。
体系的な学びと
ディスカッションの場を求めて
− 受講の動機やきっかけを教えてください。なぜ受講を決意されたのでしょうか。
長年外資系企業でHRBPとして働いてきましたが、HRの基礎を学ぶ機会が少なかったため、体系的に学び直したいと考えていました。現在の職場では一人で業務を行うことが多く、他のHR担当者の知識や経験を学ぶ機会が限られていることもあり、他社の事例を知ったり、ディスカッションしたりする場が必要だとも感じていました。
そんな時、偶然EveryさんのHRBP講座の情報を目にしました。講座内容を見て、私が知っているHRの先輩やプロフェッショナルが多く参加していることを知り、親近感を覚えました。これまでOJTで培ってきた知識を、改めて座学で学び直す良い機会になるのではないかと思い、受講を決めました。
他の講座と比較することもなく、インスピレーションで「これだ」と感じたのが決め手です。
「勝つための組織作りをリードするのがHRの役割」
− 4ヶ月を通じて、講座の中で特に印象に残っているテーマはありますか。
この4ヶ月間の講座を通して、特に印象に残っているのは、組織戦略と人事の役割についての学びです。現職に戻ってきた際、分社の混乱の真っただ中にあり、組織のドライブ感の欠如に戸惑いを感じていたのですが、松澤さんが一貫して「勝つための組織作りをリードするのがHRの役割」と仰っていたことに、改めて自分の考え方が間違っていなかったのだと、背中を教えてもらえたような気がしました。
各テーマも、日々の業務で直面する課題解決に役立つ知識ばかりでした。特に、これまで当たり前のように行っていた採用やパフォーマンスマネジメントについて、改めて理論的な背景を学ぶことで、より深く理解することができたと感じています。なぜ現在の制度になっているのか、David Ulrich氏の理論等を自社の実践と照らし合わせて、体系的に学べたこと、整理できたことは大きな収穫でした。
一方で、ピープルアナリティクスといった、これまで苦手意識を持っていた分野についても、基礎から丁寧に教えていただけたことで、分析の手法を知り、考え方の選択肢を増やすことができました。講義を受けなければ全く知らないままでいた分野ですので、ありがたかったです。
また、報酬制度においては、アメリカ本社主導で決定される制度について、日本の制度や法律に照らし合わせてレビューする際に、何を元に考えるべきなのか、立ち返るべき原理原則を自分の引き出しに持つことができたと思います。非常に有意義でした。
チャットを通じて深める議論
:Live講座ならではの魅力
− 講座の魅力について。魅力に感じた点は何でしょうか?
この講座の最大の魅力は、何と言っても多様なバックグラウンドを持つ参加者との情報交換・共有だと思います。企業規模や歴史も異なる様々な人たちと出会えたことは、私にとって大きな財産となりました。講師の松澤さんの実体験や知識だけでなく、毎回の講義で設けられているブレイクアウトセッションを通じて、参加者同士の実体験や実情の共有を行う時間は非常に濃密で、いつも時間が足りませんでした。
また、講義中もチャット機能を通じて講義のトピックスから派生して議論することもありました。例えば、採用時の健康状態に関する内定取り消しの可否について松澤さんが触れた際、参加者それぞれの経験や知識に基づいた活発な意見交換が行われました。このように、同じ意識を持った人たちが集まり、ピンポイントなテーマについて深く議論できる場は、これまで経験したことがありませんでした。
近々、同期の皆さんと集まる機会も予定していますし、今後も心強い関係性が続いていくと期待しています。
もう一つの魅力は、特別講演です。HRのトップでご活躍されている方のお話をお伺いし、質疑応答もできるという点はもちろんですが、瀬戸様・大野様(※)という全く異なるキャリアパスを歩んできたお二方にご登壇いただけたことは、非常に刺激的でした。
※HRBP講座第14期の特別講師としてご登壇いただきました。
瀬戸まゆ子様(株式会社パロマ・リームホールディングス 執行役員 人事担当)
大野 慎一様(American Honda Motor Co., Inc. Human Resources & Administration Business Unit Business Unit Lead)
− 受講前と受講後で、ご自分の知識力や考え方、マインドなどに変化は
ありましたでしょうか。具体的な変化がありましたら教えてください。
講座を受講して、私のマインドに大きな変化があったと感じています。それは、単に知識が増えたということではなく、自信を持って仕事に取り組めるようになったということです。講座を受ける前は、自分のHRBPとしての考え方が果たして正しいのか、不安を感じることもありました。しかし、松澤さんの講義や他の受講生とのディスカッションを通じて、自分の考え方や経験が肯定されたことで、このまま突き進んでいいのだと安心感を得ることができました。
仕事における実践としては、年初に従業員の目標設定を説明する際に、講座で学んだOKRなどの理論を改めて見直しました。当社の従業員は中途採用者が多く、様々な企業文化の中で働いてきたため、目標設定に対する理解度や認識にばらつきがありました。講座で学んだ知識を参考に、従業員一人ひとりの状況に合わせた目標設定の支援を行うことで、より効果的な目標設定ができたと感じています。
また、ファイナルアサイメントで取り上げたテーマについても、講座で得た知識を活かして、今後の組織変革に貢献したいと考えています。現在、当社は分社化が終わり、新たな組織体制が構築されつつあります。そのため、ファイナルアサイメントで取り上げた課題が一時的に顕在化していませんが、組織が安定してきた段階で、改めて課題の優先順位を考え、取り組む予定です。他の受講生のファイナルアサイメントから、組織変革に対する覚悟を知ることができましたし、私も、組織の中枢に積極的に関わり、変革を推進していきたいと考えています。
ピンときたら飛び込んで
− 最後に、HRBP養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。
HRの経験が豊富な方から、HRに異動したばかりの方まで、多様なバックグラウンドを持つ参加者が集い、互いに学び合う場ですので、どんな人でも物怖じせずに喋れる環境があります。
「ピンときたらから飛び込んでみる」くらいでも大丈夫な土壌があると思うので、是非飛び込んでみてください。いい経験になると思います。