HRBP養成講座受講者インタビュー:小売関連企業 M・Tさん - 株式会社Every

Profile

小売関連企業 MTさん

小売り関連の大手企業に新卒で入社し、販売職を経て、バッグ・革小物のバイヤーや店舗の改装事業を経験。
その後、人事部門へ異動し、異動配置や人事・評価制度の運用を担当。さらにフィンテック事業へキャリアを広げ、クレジットカードの企画業務に従事した後、現職であるグループ内の新会社設立プロジェクトに参画。
現在は、設立した新会社にてエンジニア採用を中心に、技術組織の成長を人事面からサポートしている。

※経歴はインタビュー時点(2025年6月)のものです。


ビジネスと人事
双方の経験を活かすHRBPという役割

− 受講の動機やきっかけを教えてください。なぜ受講を決意されたのでしょうか。

この講座の受講を検討したのは、まさに今の会社が設立される前のプロジェクトに携わっていた時期でした。それまで人事経験はあったものの、新会社で中途採用という全く新しい領域を担当することになり、人事全体を体系的に学び直したいという思いが強くなりました。

また、当社にはHRBPとしての明確な専任部署がありませんが、「HRBP」という言葉を調べた時に、「経営と人事をつなぐ架け橋になる」という役割を知り、非常に面白そうだと思ったんです。そこで、HRBPを体系的に学べる場所を探し、この講座を見つけました。

もともとCHROのような役割を将来の目標として漠然と考えていましたが、HRBPという具体的な職務はあまり意識していませんでした。しかし、その言葉を聞いた時に、「これは、自分のこれまでの経験を活かせるかもしれない」と強く感じたんです。様々な事業領域と人事を経験してきた私にとって、経営・事業と人事をつなぐHRBPの役割は、まさに今学んでおくべき内容なのではないかと思いました。

受講前の懸念としては、仕事の忙しさがありましたが、会社が立ち上がった直後で少し落ち着くだろうというタイミングを見計らって受講を決めました。講座は隔週土曜日開催で、私は土日休みではなかったので、事前に周囲に伝えて理解を得ていましたが、結果的に業務と重なることはあまりなく、調整はそれほど大変ではありませんでした。

「公平性」の再定義

− 4ヶ月を通じて、講座の中で特に印象に残っているテーマはありますか。

特に印象に残っているテーマは、Day5の報酬制度とインセンティブの講義です。講義で「公平であるということは他者と同じことではない、社員が納得できる結果とプロセスがあるか」というポイントがまとめられていて、「公平って何だろう?」と皆で議論したことを覚えています。

私自身、長く日本の大手企業にいた経験からも「みんなが納得して、公平に扱われる」ということが非常に重視され、他の人と「同じ」であることがなんとなく根付いていると感じていました。しかし、講義で「必ずしも同じである必要はなく、個々の社員が納得することが大切で、結果とプロセスが非常に重要なんだ」と言われた時に、まさにその通りだと腑に落ちたんです。

特にエンジニア職種のメンバーとやり取りしていると、強くそう感じます。なぜそれが「正しい」のかは、別に他者と同じである必要はなく、本人が「なぜこの評価になったのか」に納得することが一番大事なのだという点が、すごく心に響きました。これは報酬だけでなく、評価、そして日々の業務におけるフィードバックも同じで、人事だけの話ではないと気づきました。
例えば、マネジメントとしてフィードバックをする際も、相手によって伝え方や言葉を変える必要があると再認識しましたね。

実務に直結する「問い」の深化

− 講座の魅力について。魅力に感じた点は何でしょうか?

まず一つ目は、人事の役割や、採用・労務といった様々な領域を、Day1からDay6まで体系的に学べる点が非常に良かったと感じています。受講している皆さんも、特定の領域に専門性を持つ方が多かったのですが、私自身も含め、全体を通して学ぶことの重要性を改めて実感しました。

二つ目は、講師の松澤さんが海外の人事事情に詳しかったことです。日本と海外の違いを俯瞰的に見ることができ、日本の現状を相対的に捉え直す良い機会になりました。また、外資系企業から受講されている方々の国の制度についても知ることができ、非常に学びが深まりました。

三つ目は、特別講師の方々の講演です。ご自身の経験に基づいた生のお話が聞けたのがとても貴重でした。人事も経営側も経験されている方の話は、まさにHRBPに必要な要素が詰まっており、実体験に基づく生の声として聞けたことが本当に良かったです。

そして四つ目は、最終課題であるファイナルアサインメントのアウトプットです。これは本当に大変でしたが、学んだことを自分の中で言語化し、実際にまとめてストーリーを立てる作業は、実務に繋がると強く感じました。ただ表面的な知識をなぞるのではなく、それを自分の会社に落とし込み、アウトプットする中で、深く思考し、考える力が養われました

− 受講前と受講後で、ご自分の知識力や考え方、マインドなどに変化は
ありましたでしょうか。具体的な変化がありましたら教えてください。

今回の講座全体を通して、今まで自分がやってきたことが講義内容と深くリンクしており、「間違っていなかったな」という答え合わせのような感覚になりました。まるで自分の信念が言語化されたようなイメージで、大きな自信につながっています。

ちょうど受講のタイミングが新会社の人事・評価制度を立ち上げているフェーズだったので、学んだ原理原則と照らし合わせながら制度構築を進めることができ、その都度「これで合っているな」と確認しながら作業を進められたのは非常に有益でした。現在は、構築した人事制度を、実際に入社している社員に適用し始めたところですので、今後は、この講座で学んだことに立ち返りながら、さらに改善を加えていきたいです。

また、講座を通じてビジネスとの連動の重要性を改めて認識できました。特に、現場の声をしっかりと聞くことは、今後も大事にしていきたいと考えています。「私が人事の専門だからこうだ」と独りよがりになるのではなく、労働法規など曲げられない部分は守りつつも、社員の「働きやすさ」や「パフォーマンスを最大限に発揮し、成果に繋げられる職場環境・働き方」、そして「その人自身の幸せ」に繋がるような働き方を追求していきたいという意識が、より一層強く芽生えました。

「自社の強みとは何か」を改めて考える

− 最後に、HRBP養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。

人事の仕事を経験してきても、意外と体系的に学ぶ機会は少ないものです。この講座は、自分のキャリアを振り返るとともに、人事領域における自社の現状や課題を言語化し、頭の中を整理するのに最適な機会でした。受講を通じて、自分が一番大事にしていることや、事業との連動の重要性を再認識できたのは大きな収穫です。人事だけを専門にしていると忘れがちになる「自社の強みとは何か」を改めて考える良い機会にもなりました。

特に、大変でしたが最終課題のファイナルアサインメントは、学んだことを言語化し、他者に伝える訓練になります。これは、自社や自社の社員を深く理解する上で非常に重要だと感じました。ぜひ、受講を検討してみてください。

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