Profile
介護業界 林 重光 さん
大学卒業後、一貫して営業職に従事。営業マネージャーや営業所長として現場の第一線で実績を積み上げ、組織を牽引してきた。50代を目前に控え、自身のキャリアを俯瞰した際、「既存の経験に固執せず、新たな領域で挑戦し続けたい」という想いから人事職への転換を決意。2024年4月、社内でHRBP部門が立ち上がる公募に手を挙げ、未経験ながら人事のキャリアをスタートさせた。 現在は、組織開発領域を中心に、人事制度の改変や昇格運用の設計など、組織基盤構築に奔走している。営業現場で培った「人の成長に伴走する」というマインドを武器に、論理と情熱を兼ね備えたHRBPとしての道を切り拓いている。
※経歴はインタビュー時点のものです。
「点」だった知識を「線」に繋げ
人事としての揺るぎない軸を作る
− 受講の動機やきっかけを教えてください。
人事の世界に飛び込んでから約2年、採用や研修、能力開発など、求められる役割に応じて懸命に取り組んできました。しかし、どこか自分の中で「点」と「点」がバラバラに存在していて、それらが繋がっていないような印象がありました。人事のプロに聞いたりしてはいましたが、やはり体系化された理論に裏打ちされた「軸」を持ちたいという思いが、受講の大きな動機です。
また、自身の年齢を考えた際、これまでの成功体験に依存する存在にはなりたくないという思いもありました。70歳まで現役でいたいと願う中で、全く新しいキャリアを構築するためには、自己流ではなく学び直す必要があると感じたのです。
− 何か別の選択肢と取捨選択されていれば、Every HR Academyを選んだ理由を教えてください。
他の講座も検討しましたが、その多くは「採用」「組織開発」といった特定のテーマを深掘りする単発的なものが中心でした。それに対してEvery HR Academyのプログラムは、全8回を通して人事の全体像を網羅し、Dynamic HRMというフレームワークで、各要素がどのように接続されるのかを体系的に学べる点が非常にユニークでした。さらに、信頼している上司からも「他社の優秀な人事担当者も受講しており、非常に学びが多いと聞いている」と背中を押されたことが決定打となり、この環境で学ぶことを決めました。
「適材適所」の真意を知り
人事の社会的価値を再認識した初日
− 印象に残っている講義を教えてください。
4ヶ月間の講義の中で、最も強く心に残っているのは初日のプログラムです。ここで提示された「適切な人材が、適切な場所で、適切な仕事をする。それがHRのゴールである」という言葉は、私にとって非常に大きな転換点となりました。それまで人事の仕事とは、人事制度の運用や評価、労務管理といった事務的・管理的な側面が強いものだと捉えていました。しかし、この言葉を聞いた瞬間、「あぁ、自分はこれがやりたくて人事に来たんだ」と、自分の選択が間違っていなかったことを確信できた瞬間でした。
この「適材適所」という考え方は、一見シンプルですが非常に奥が深く、全ての活動の基盤となります。例えば採用活動ひとつをとっても、単に人を補充するのではなく、その人が最大限のパフォーマンスを発揮できる場所に配置することこそが、会社と本人の双方を幸せにします。この本質的なゴールを理解できたことで、日々の業務に対する姿勢が劇的に変わりました。あまりに心に響いたので、この言葉はGoogleカレンダーにメモして、迷ったときにいつでも見返せるようにしています。
また、Day7の特別講演で語られた「やれる・やりたい・やってくれ」という言葉も印象的でした。特に「やってくれ(期待)」を明確に伝えることの重要性は、ミドルマネージャーの育成を支援する現在の私の立場において、すぐに現場へ還元できる実践的な知恵となりました。また、「Inside-Out」という考え方も響きました。人事は単なる管理部門ではなく、情熱やストーリーテリングを持って人を動かす「熱い仕事」なのだと再確認できた回でした。
共通の悩みを持つ仲間との対話と
場所を問わない質の高い学び
− 講座の魅力について。魅力に感じた点は何でしょうか?
1つ目は、業界や企業の枠を超えた「人事担当者同士のネットワーク」が得られることです。人事という仕事は孤独になりがちで、社内だけでは視点が偏ってしまうことが多々あります。しかし、ここでは全く異なる業界で活躍する方々とディスカッションを行うことができ、「他社ではこう解決しているのか」という客観的な視点を得ることができました。また、「その悩み、うちも同じです」と共感し合える仲間ができたことも大きかったです。
2つ目は、カリキュラムの圧倒的な網羅性と体系化です。人事の各機能をバラバラに学ぶのではなく、採用、評価、報酬、育成といった各要素が、どう連動して組織の成果に繋がるのかを「ストーリー」として理解できる構成になっています。この一貫性があるからこそ、学んだ内容が血肉となり、実務に応用しやすいのだと感じます。
3つ目は、オンラインでの受講が可能であるという利便性です。私は愛知県を拠点に活動していますが、東京で開催される質の高い講座に、移動時間をかけることなく参加できることはやはりメリットです。画面越しではあっても、講師や受講生との距離感は近く、多くのディスカッションが展開されます。場所の制約を受けずに、志の高い仲間と切磋琢磨できる環境は、非常に貴重な機会だと思います。
アサインメントがそのまま実務の羅針盤になり
現場との対話が深まった
− 講座の効果について。受講前と受講後で、ご自分の知識力や考え方、マインドなどに変化はありましたか。
受講前は、現場の課題に対して場当たり的に対応してしまうこともありましたが、受講後は「エンプロイージャーニー」という大きな時間軸の中で物事を捉えられるようになりました。また、講座内での最終課題(アサインメント)として作成した計画を、そのまま来期の自部門の「パイプライン活動」の計画として採用しています。
採用から始まり、入社後の定着、そしてミドルマネージャーへの登用に至るまでの一連の流れを、どのように接続させていくべきか。その設計図が自分の中にできたことで、現場の部長たちとのコミュニケーションの質が変わりました。現在は各部門との定期的なミーティングを立ち上げ、現場のニーズを汲み取りながら、最適な人材配置や育成プランを具体的に議論し始めています。
マインド面での変化も大きいです。人事は「現場を勝たせるためのパートナー」であるという自覚が強まりました。講座で学んだ「Inside-Out」の考え方を大切にし、自分たちが何を成し遂げたいのかという情熱を持って、組織に働きかけられるようになったと感じています。また、自身としても、人事としてキャリアを積んでいくことに迷いがなくなりました。
「人事の原点」に立ち返ることで
日々の景色が鮮やかに変わる
− 最後に、HRBP養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。
この講座は、単に知識を詰め込むための場所ではなく、「人事の目的は何なのか」を理解するためには最適な講座だと思います。日々の運用や目の前の問題解決に追われがちな中で、一度「原点」に立ち返ることで、視界が開けるはずです。
特に、現場で数年揉まれて「人事って何だろう」と格闘した経験がある人ほど、深く染み込む内容だと思います。体系的な理論を学ぶことは、これまで自分が経験してきた断片的な知識を整理し、一本の太い柱を通す作業にもなります。
4ヶ月という期間は、意外とあっという間です。全国から集まる志の高い仲間と共に、人事という仕事の深さと面白さを再発見できる時間になると思います。ここで得られる理論とネットワークは、あなたのこれからのキャリアにおいて、貴重な財産になるはずです。
