HR Tech Conference & EXPO in Las Vegas 2021
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【世界最大のHR Techイベント】HR Technology Conference & EXPOは、2年ぶりの開催となりました。
このカンファレンスでは、HR Tech領域ベンダーが出展するエクスポ(ブース出展)に加えて、人事領域の専門家の講演、スタートアップのピッチイベントpitch(ベンチャー企業のプレゼン大会)等が行われています。
本ページでは、Every代表の松澤がこのイベントに参加した模様をご紹介致します。グローバルでは何が起きているのか、どんなテクノロジーが人事領域に活用されているのか、そして私たちは何をしたらよいのか、少しずつお伝えしてまいります。
目次
【Day0】“The Great Resignation(ザ・グレート・レジグネーション)”
【Day1】"コロナで影響を受けたExpo Trend (出展トレンド)"
【Day2 】"Women in Tech & 21 HR Jobs of the Future(Tech業界の女性とHRの未来)"
【Day3】"From HR Tech to Work Tech" (HRテックはWorkテックへ。)
【Day4】"Stop implementing Technology, Start deploying human capabilities(テクノロジーをただ使うのではなく、ヒトのために使おう)”
番外編①Pitchコンテスト
HR Tech report(Day0)“The Great Resignation(ザ・グレート・レジグネーション)”
“The Great Resignation(ザ・グレート・レジグネーション)”
“The Great Resignation”という言葉をご存じでしょうか?Covid-19の世界的流行によって、アメリカではこの言葉がHR界隈でよく使われるようになりました。この言葉は、過去に類を見ない「短期間での大量離職」を意味しています。米国労働省によると、2021年4月、5月、6月の間に、合計1,150万人の労働者が仕事を辞めており、雇用の流動性が高いアメリカにおいても驚きの現象だという事です。仮に1150万人を日本に置き換えると、約6人に1人(約16.4%)が3ヶ月間で辞めたことを意味しています。一方で株価は少し回復傾向を見せており、労働力不足が嘆かれているという状態です。
“The Great Resignation”の背景には、オフィス閉鎖に伴う企業内カフェやジムなどのベネフィット品質の低下に加え、通勤を必要としないが故の引越し、地価や物価の高い区域の居住メリットのなさ、などがあげられており、HR Tech Conference in 2021でも、多くの企業が従業員の確保維持に多くの関心を寄せているようです。その他にも、アメリカではコロナ前からBurn out(燃え尽き症候群)やDepression(メンタル疾患)の問題が顕在化しており、それもひとつの背景にあります。
Overwhelming。日本語で表現すればキャパオーバーな状態が長く続いているのです。Technologyの進化がもたらす弊害は私たちの肉体的/精神的健康にも影響を及ぼしています。それ以外にもHRにはテーマとなるトピックスが盛りだくさんです。
- 激しい人材獲得競争、Black Lives matter/Asian hateなどでも話題に上がったDEI、AIなどを基軸にしたData Driven (Science/Evidence-based) Approachなどなど。
- コロナの影響を受けて私たちの働き方はどうなっていくか?
- HRが今後取り組むべきテーマとは何か?
- テクノロジーとHRはどのように共存していくべきなのか?
こちらのHPでは会場の様子や講演内容や私自身の気づきなどを共有させて頂きますので、皆様に雰囲気だけでも楽しんで頂き、少しでも気づきのある内容にしていければと思います。
参考:https://www.inc.com/jessica-stillman/great-resignation-work-meaning-esther-perel.html
HR Tech report(Day1) "コロナで影響を受けたExpo Trend (出展トレンド)"
HR Tech report(Day1) “Expo Trend (出展トレンド)"
2021年のHR Tech Conferenceの出展企業は以下の様な構成となっています(※弊社独自基準でのカテゴライズ)。過去との比較ではないので正確なトレンドというものはつかみづらいですが、リクルートメントプロダクトが多いのは従来通り。一方、AI・機械学習に関するプロダクトが全体の約20%弱。この領域の技術に進化を感じます。さらに、キャンセルも20社弱という事でコロナの影響がまだ続いている事は明確です。
<全体>
233社 (キャンセル 18社、新規参加9社含む)内 スタートアップ・パビリオン参加社 48社
<主な分野>
- リクルートメント 62社
- ワークフォースプラニング・アナリティクス 42社
- AI・機械学習 39社
- タレントマネジメント・サクッセッションプランニング 22社
- ウェルネス & Well-being 14社
- エンゲージメント 10社
- パフォーマンスマネジメント 9社
- ラーニングマネジメント 6社
<国別参加社 内訳>
- アメリカ 224社(カリフォルニア 64社)
- オーストラリア 2社
- オランダ 1社
- カナダ 2社
- キプロス 1社
- ジョージア 1社
- ドイツ 1社
- 香港 1社
HR Tech report Day2 "Women in Tech & 21 HR Jobs of the Future(Tech業界の女性とHRの未来)"
HR Tech report Day2 “Women in Tech & 21 HR Jobs of the Future"
【参加したセッション】
- The Pandemic Has Been Unforgiving to Women – Here’s How We Can Make a Difference(パンデミックは女性に容赦がない。違いを生み出す方法)
- Recruiting More Women Into Your Workforce(職場により多くの女性を採用する方法)
- The Future of Women at Work(職場の女性の未来)
- Hiring Mobilized: Driving Actionable DE&I When Talent Teams Are Overloaded(タレントチームが高負荷になったときのDEIを推進する採用)
- The HR Jobs of the Future Are Happening Now(未来のHRの仕事は今作られている)
- How HR Leaders Can Change the Game(HRリーダーはどのように世界を変えられるか)
【Summary】
- コロナは女性の労働をさらに難しくしている。全米で学校・保育園・幼稚園の閉鎖、介護施設の閉鎖等、育児介護の社会的サポートが得ずらい期間が続いている。そのような状況下で多くの女性が仕事を辞める事は容易に想像できる。企業はこのままで良いのだろうか?
- 企業は社会的変化を踏まえてアジァイルな人事ポリシーの再編が必要である。個々の状況に合わせた柔軟性ある働き方の整備ができているか?従業員が何を求め、企業は何が出来るか?というコミュニケーションを欠かしてはならない。柔軟性ある職場(時間と場所を縛らない)、スキルを向上させられる仕組み、コーチによるメンタリングサポート、女性がポジティブ認知できる採用プロセス(面接官を女性にする、採用広告に女性を増やす)。
- 同時に、DEIには専門の部隊(責任者)が必要である。コロナ関係なく、男女の賃金格差はいまだ存在する。企業内でEXを高めていくためにも、今後DEIの施策はますます重要に。各スタッフがDEIに対する意識を高めていく事が理想ではあるものの、単なる研修の提供だけでは失敗に終わる可能性が高い。従って、それ専門の責任を持つ役割が企業に必要ではないだろうか。
- 未来のHRの仕事へのキーワードは、「Business」、「Date」、「Ethics」、「Bias」、 「Architect」。テクノロジーの進化によって各機能が自動化(AI化)が進む中、データ(Data)を使い、プロセスを構築(Architect)し、倫理的(Ethics)に適切な判断をしながら、ビジネス(Business)に貢献することが求められていく。
HR Tech report Day3 "From HR Tech to Work Tech" (HRテックはWorkテックへ。)
HR Tech report Day3 “From HR Tech to Work Tech" (HRテックはWorkテックへ。)
【参加したセッション】
- HR Technology Reinvented: The Big Shift Towards Work Tech(HRテクノロジーの再発明:ワークテックへの大きな転換)
- Connecting Your Onboarding Compliance for Today’s Workforce(オンボーディングコンプライアンス/入社受入とテクノロジー)
- Overcoming Bias: How to Create a Culture of Diversity and Inclusion in Recruiting(採用におけるDEI文化の作り方)
- A Data-Driven Approach to Achieving your DE&I Goals(データドリブンなDEI目標の到達方法)
- Culture That Soars: How Delta Integrates On-Demand Well-Being Into the Employee Experience(デルタ社事例:Well-beingを取り込んだEX戦略)
- Measuring Your Organizational Health – What Matters and How to Do It(組織状態の健康測定とその実施方法)
- Accelerate the Employee Experience: Integrate Key HR Data Together(重要HRデータをEXに取り込み加速させる方法)
- Ethics of AI in People Analytics: Separating the Bullsh*t from Reality(ピープルアナリティクスにおけるAIの倫理観)
- Startup Pitchfest Round 2,3(スタートアップピッチ)
【Summary】
- HR TechはWork Techへ。パンデミックが生み出した世界的な労働環境の変化は、HR Techがこれまで主目的としていた「People Management(ヒトの管理)」から「Integration Work and Life(ワークとライフの統合)」へと移管している。Microsoft、Zoom、Slack、Salesforce、Workday、私たちの仕事に欠かせない基幹インフラツールが1on1やEngagement、メンタルヘルスなどなど小さなアプリケーションと統合する事によって新たなEmployee Experience(エンプロイー・エクスペリエンス)を生み出そうとしている。
- 世界的なOverwhelming(複雑化・キャパシティーオーバー)現象は引き続き続くだろう。Work Techもさらに多く、複雑化していくだろうがそれは私たちの家と同じ。定期的に見直しを図ることでしか解決できないだろう。それほどWork TechはMust Have(欠かせないもの)になっている。
- Engagementという言葉はもはやゴール指標ではない。過剰なほどにEmployee Experience*が旗印として使われている。同様に、Well-being(幸福感)という単語もそのMetricsとして使われている。各スピーカー・会社は定義を曖昧なままにSales単語として使用しているのだろう。
*「Employee Experienceに関しても世界的に合意された明確な定義はない」とJosh Bersinは語っている。
HR Tech report Day4 "Stop implementing Technology, Start deploying human capabilities”
HR Tech report Day4 “Stop implementing Technology, Start deploying human capabilities(テクノロジーをただ使うのではなく、ヒトの能力を活用しよう)”
【参加したセッション】
- The HR Xperience Score From ADP Research Institute(ADP リサーチ・インスティチューションのHRXperienceスコア)
- The Great HR Reset and Reinvention(偉大なHRの再生・再開発)
- Startup Pitchfest | Final Round(スタートアップピッチファイナルラウンド)
- Using Data to Understand What’s Working in DEI and What Needs Work(DEIな職場とは何かを理解し、何が求められているかを理解するためのデータ活用)
- Motivating Everyone to Learn, Work and Participate in the Digital Future(誰もがデジタル社会において学び、働き、参加するように動機付ける)
- After 18 Months of Disruption: Reinventing Organizational Purpose for the Future(18ヶ月の混乱後。将来の為の組織のパーパスの再開発)
【Summay】
- 前述のように、テクノロジーの存在感は日に日に"Must Have"なものとなっており、私たちの労働のみならずライフにおいても使われる"Work Tech"となった。一方で、HRはその変化に追随できているだろうかという事を改めて再考するべき時ではないかとのこと。パンデミックによる変化によって、私たちが得たもの、失ったもの、従業員の声を聞いてアジァイル(≒柔軟)に変化していく必要がある。
- これまでHR TechはPeople ManagementというHRMにおける機能的(採用・評価・育成、など)な使い方が主流であったが、単に機能的なHRTechの活用ではなく、ヒトの能力を活かすめたにTechを活用するという目的をきちんと定める事が第一。従業員の性格や経験、思考スタイル、ゲイン/ペインポイント、これらを把握した上で個人に合わせたエンパワーメントが必要だ。
- Pwcが行ったサーベイでは、①60%の社員が新しいテクノロジーを使った仕事に自信を持っており、②77%ほどの従業員が「リスキル(Reskill)」の必要性を感じている。③40%の社員がパンデミック期間中にデジタルスキルを身につけた、との調査結果が出た。この「必要性を感じているが出来ていない状態」に対して、テクノロジースキル&ソフトスキルの両面からプラットフォームの提供を行っていく必要があるとのこと。Udemy, Linkedinなどのツールは途中離脱が課題。Pwcは独自のプラットフォームを作り従業員の学習を支援し、成果迄結び付けているとのこと。
番外編①Startup Pitchコンテスト
Summary
今回のPitchではOnwards HR(退職プロセス一本化のプラットフォーム)が優勝しました。アメリカンの労働法、訴訟文化という歴史的背景に加え、コロナ下での大量離職発生が影響し、解雇にまつわる企業リスクは一層高まっています。アメリカ労働法には「At will employment doctrine(随意雇用原則)と呼ばれる法律がありますが、これは「企業と従業員はいかなる状況においても意思のもと(At will)雇用契約を終了する事ができる」という事を指します。しかし、いざ解雇となればそのオペレーションは双方にとって簡単なものではありません。そのダークサイドに目を向けたOnwards HRが25,000ドルの賞金を手にしました。
加えて印象的なサービスとしては「報酬の最適化」サービスです。Onwards HRもそうですし、Compa(採用時のオファー条件を自動算出するソフトウェア)もビッグデータを集計しながら、その候補者に合わせた最適な金額を高い精度で出せる可能性を見せてくれました。この点、補足として是非知っておいて頂きたい事があります。それは、2019年頃から”アメリカでは20を超える州で「前職年収を聞くことが禁止」され始めている”という事実です。だからこそ、最適報酬をどのように算出するかに企業は価値を感じる事となります。
引用:https://www.hrdive.com/news/salary-history-ban-states-list/516662/
尚、今回ファイナルに上がらなかった企業においても、オンライントレーニングプラットフォームはそのコンテンツや仕組みに進化が見られました。単なる映像配信だけではなく、そのプロセスにゲーミフィケーションの要素を組み込んだり、VRの要素を組み込んだりと「オンライン学習」が「リアル学習に限りなく近いオンライン学習」になる未来を予想させてくれます。
<Final round進出企業>
- Compa:タレントアクイジションチーム向けのディールデスクソフトウェア。採用オファー時に「適切な報酬」を試算してくれるソフトウェア。候補者の給与データに対応して、より良い報酬戦略を形成し、公正で競争力のあるオファーを作成するのに役立つ。 これにより、報酬分析の自動化と簡素化が可能になり、オファーのドラフトを簡単に作成し、意思決定プロセスを加速し、候補者のコンバージョンを増やすことができる。
- ICC (Innovate. Coach. Consult.):2010年設立のエグゼクティブ・コーチング、再就職支援サービス、リーダー育成プログラムの3つのサービスを提供している企業。リーダーシップ育成プログラムを紹介。4つのコンポーネントを備えた「加速的リーダーシップ開発プログラム」を通じてスキル構築を提供する- ①マイクロラーニング。 ②強化活動、③ライブグループコーチング、④マネージャーの説明責任。 学習者の定着率が高く(75%)、2か月後のリーダーシップの有効性が向上する(90%)。
- Learn In:2020年設立のオンライン学習プラットフォーム。他学習サービスとの違いは、edXなどMOOCsコンテンツを一つのプラットフォームに纏め、従業員に最適なコンテンツを推薦する仕組み。企業が従業員に学習する時間を"サバティカル休暇"として提供し(所謂Google20%ルールと類似)、従業員のアップスキルを図っていくというもの。企業が適切なプログラムを提供する事を支援する。
- Onwards HR:2017年設立のオフボーディング最適化Saas。アメリカ労働法には「At will employment doctrine(随意雇用原則)と呼ばれる法律があります。これは、「企業と従業員はいかなる状況においても意思のもと(At will)雇用契約を終了する事ができる」という事を指すわけです。しかし、いざ解雇となればそのオペレーションは双方にとって簡単なものではありません。Onwards HRは、退職金の試算、解雇理由のレビュー、退職合意書の作成、事務手続きなどを一本化し、企業リスクの低減と透明性あるTermination(解雇)を実現します。
- Sciolytix:1998年よりニューヨークで活動する営業スキルアセスメントツール。大学院との共同研究により様々な営業スタイルや成功方法を研究し、営業スキルの定量化と測定を行います。そのアセスメント方法も一風変わっており、単なる質問回答形式ではなく「映像を駆使したケーススタディ(あなたならどうするか?と問いかける)」で受験者の営業パフォーマンス予測を行います。
- WorqDrive:オハイオ州・コロンバスに拠点を置くWORQDRIVE(ワークドライブ)は、社内異動(ジョブオープニング)に特化したSaasで、従業員の定着を目的としたツールです。アメリカではLinkedIn・Monster・Glassdoorなどに履歴書を登録しているとAgentが突如として転職勧誘をしてくることがあります。それはAgentの報酬に繋がるからですが社内でその動きを活性化させることは非常に難しい。WorqDriveはそこに目を向け、内部採用を促進する仕組みを提供するプラットフォームです。主な機能には、匿名ベースでの仕事のマッチング、申請プロセスの匿名化、同僚同士での相互的推薦、簡単なプロファイル/スキルの更新、カスタマイズ可能なプロアクティブなフォローアップなどがあります。
<その他Pitchfest参加企業28社(アルファベット順)>
- Blossom.team
- Cauldron
- centralF
- Charthop
- Clovers AI
- Culturora
- Edammo, Inc.
- Equality AI
- GraceBlocks
- Included
- Insurights
- INTalent(HR Pathが買収)
- InternConnect
- MeBeBot
- MyExcelia
- NoahFace
- One Donation
- Phoenix Technology Systems
- Pointers
- PTO Genius
- Public Insight
- Sentinel Pay Analytics
- Shaka Culture Application
- Stayhome Inc.
- STEERus
- Translator, Inc.
- Viveka
- Workrowd
番外編②注目展示企業
Summary
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全体総括
Summary
まず、アメリカの職場の状況は日本とはかなり異なります。「The Great Resignation」と呼ばれる現象。アメリカでは多くの従業員が仕事をパンデミック期間中に辞めています。しかし、それは日本では起こりませんでした。日本では仕事を辞める事の方がストレスだからでしょうか。参加する前は、このカンファレンスでなぜ「Women in Tech」が話題になっているのかわかりませんでしたが、この現象の存在と詳細を知ることによって理解することが出来ました。
- HR TechはWork Techへ。HRの専門家である Josh Bersinによると、COVID-19により、HR技術はもっと包括的な「Work Tech」に変わっていると述べています。Zoom, Teams, Google Drive, Dropbox, 誰もがリモートワークのためにHR技術を必要としているのです。
- 一方でAfter コロナにおいて、Jason Averbookはこの状況をチャンスと捉えます。HRが持つべき視点で重要なのは、「HRテクノロジーを実装するのではなく、それを人間に採用または利用することです。」従って、これからのHRにはデータを使用することで、人間に対する洞察を得るスキルが必要だという事です。時間はかかるかもしれませんが、それだけの価値はあります。これは非常にシンプルで、新しい概念ではありません。
Employee Experienceを高める事は全ての企業においてキーワードです。ただし、この言葉の定義は、さらに曖昧になっているように感じました。HRベンダーが提供するのはツールのみであり、目的ではないため、HRベンダー各社の定義に沿うだけでは不十分な気がします。
目的がなければ、人々はもっと混乱するでしょう。ただし、ここにヒントがあります。
- まず、レジリエンスの高い組織を目指すこと。従業員の経験を向上させることは、従業員の人生の旅を観察することを意味し、それを「少し」良くします。ご存知のように、人生には浮き沈みがあります。 1つだけを選択することはできません。両方に直面します。重要なのは、ダウンに対してどのように回復力を持たせるかです。
- さらに、インデヴィジュライゼーション(個別化)。私たちはさまざまな道を歩んできました。したがって、HRは彼/彼女が誰であるかについてもっと知る必要があります。それらのポジティブ感情(嬉しい・達成感)/ネガティブ感情(苦痛・悲しい)のポイント、過去の経験、能力、社会的スタイルなどは何かを理解する必要があるのです。記憶はHR Tech最大の強みであるため、ここでHR技術が効果を発揮します。したがって、使用を避ける理由はありません。
- 第三に、体験を支える感情を科学的に理解する事。従業員の経験を向上させることは、従業員の幸福とビジネスの成果を向上させることを意味するため、幸福の正確な定義をより明確に知る必要があります。誤解されやすいので、知識がなければ実践することはできません。たとえばSubjective-Well being(主観的な幸福)は、私たちが常に幸せを感じることを意味するわけではありません。
- 最後に、ハイブリッドワークプレイス(リモート+オフィス)では、身体的/精神的健康への配慮がより重要になります。世界中で燃え尽き症候群やオーバーウェルミングな現象がもっと見られると思います。それらにHRは備える必要があります。瞑想、SNSからの逃避、そして肉体的および精神的な観点から適切な職場の設計に専門性が必要です。