科学の世界に当たり前にあった原理・原則を、人事として学べる

− まず、今のお仕事について教えてください。

新薬開発を手がける国内製薬メーカーのプロダクトサプライ部門につき、HRBPマネージャーを担当しています。二人の部下とともに600人程度の部門に対してHRの領域における戦略の実行を支援しており、組織開発や人材育成、タレント開発等の優先順位付けから実際の施策実行までを行っています。

− 本講座を受講されるきっかけや動機は何でしょうか。

もともと私はR&D部門の研究職だったのですが、人事には2014年ごろから携わっていました。当時部門内で組織風土改革のプロジェクトが動いており、その参画からHRBP担当になったという経緯なのですが、それで5-6年経験を積む中で、人事における「原理・原則」を学びたいという強い想いがありました

科学の世界は、学会があり、アカデミックな知識や論文によるアップデートが当たり前に存在しており、それに基づきロジックを積み上げていきます。一方人事にはそのようなものがあまりなく、断片的にセミナーやビジネス書で学ぶかカンファレンスで話を聞くか、あとは実務・経験・OJTで力をつけていくのが一般的ですよね。

そのため、このHRBP養成講座で「人事における原理・原則を学べる」ということそのものが非常に魅力的で、参加動機になっていました。

− なぜ、EveryのHRBP養成講座を選択されたのでしょうか。

理由としては3つあります。

まず、グローバルにおけるHRを学べるためです。セミナーやカンファレンスではよく「The・日本の人事」について話を聞くのですが、私たちは会社としてグローバルを目指しており、日本の伝統人事に軸足を置いていない講座の内容を魅力的に感じました。

次に、学術的・アカデミックな原理原則に基づいた内容であることです。前述の動機にぴったりな講座だと感じました。

もう一つは、一年の中で何度か開講されている講座で、学びたいタイミングで学ぶことができたという点です。グローバルなHRを学べる講座は他にいくつかあるようですが、年一回しかタイミングがなくかつ高額ということもあり、参加しやすかったことも決め手の一つでした。

HRBPとして、「パフォーマンスで語り合える」

− これまでの講座で最もインパクトがあったテーマは何ですか。

最もインパクトがあったのは第一回の講座です。Dynamic HRMのフレームワークやHRの仕事の本質(The right person in the right place at the right time)はとてもシンプルですが本質的だと感じましたし、その他にも「経営・PLを理解すべき」、「あらゆる人事戦略・施策はパフォーマンスを軸に考えるべき」というメッセージが脳裏に焼き付いています

特に、HRBPとして現場・経営と「パフォーマンスで語り合える」ということは非常に大切だと思うんです。何かをやれと一方的に指示し現場の負荷を増やしたり足を引っ張ったりすることや、玉虫色のコミュニケーションで現場の要望を全て飲むことよりは、パフォーマンスを高めるという目的を共有し議論できる人事を目指すべきだと感じています。

もう一つインパクトに残っているのは採用です。もともとある程度できていると感じていた領域なのですが、そうでない部分もたくさんあることに気づけたという点で印象に残っています。人の見極めについて、私はもともと経験値・いい質問を面接で投げかける力量がポイントだと感じていたのですが、海外における構造化面接の考え方は自分の想像と異なるもので、実際に効果を感じている部分でもあります。

原理原則を学ぶ中で、考えるきっかけとなったことも多くありました。例えばJDの原理原則の中では人事が職務を理解し、現場に介入して作っていくものだという原則があった時、現在の状況を考えるとラインマネージャーが策定した方が良いのではないか、という部分です。毎回の振り返りやディスカッションを通じ、学ぶだけでなく自社のことを振り返る機会が多かったこともあり、向き合うべきテーマをいくつも見つけられたように思います

− 仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?

まず、原理原則という立ち返る軸を持てたことで、何がHRとして大事なのか、自信を持ってリーダーにコミュニケーションを取ることができるようになりました。具体的には、HRBPとしての自分の役割について、

「勝てる組織にするためにいるんだ自分は」

「パフォーマンスを上げるためにいるんだ自分は」

「適所適材を実現するためにいるんだ自分は」

ということをしっかり発言できるようになった、ということです。パフォーマンスを上げるというゴールがビジネスとアラインされているからこそ、遠慮なく、お伺いを立てるでもなく、ニーズに応えるパートナーとして語れるようになったと思います。

例えば、先日評価の調整会議(リーダーが集まって部署を超えてキャリブレーションする会)があったのですが、評価というのはワンポイントのことではなく、パフォーマンスマネジメントという大きな流れの中での一部だよ、調整会議をやるのは評価される本人の納得度を高めるコミュニケーションに繋げるためだ、ということをアナウンスメントできましたし、実際にそれを軸に評価調整するファシリテーションができたと思います。

− HRBP養成講座の魅力は何でしょうか。

よくデザインされた講座だ、ということです。例えば、各回の最初に実施された「マインドフルネス(瞑想)」の時間です。講座の初回は非常に緊張しましたが(笑)、肩の荷が降りたように思います。3時間という時間は決して短くなく、半分ものこらない研修もたくさん受けてきましたが、この講座はディスカッション・インプットのバランスがすごくよく、毎回あっという間でした。

また、最終アサインメントとして自社の戦略を言語化することも非常に良い復習になったと思います。シナリオ構成はもともと得意ではあるのですが、テーマとして何を取り上げるか、何から行うべきかを考えたり、同じテーマの方と議論する中で他社の人事における「生煮え」の課題についてお話を伺えたりしたことも非常にポジティブでした。

もう一つ、全講義を踏まえて特別講演でお話を伺えたことも非常に有意義でした。メルカリの木下さんがお話しされたイノベーションのモデルは、実際に取り入れて活用しています。人事として対話・コミュニケーションを大切にすることは、CHROとして高いパフォーマンスを発揮されている方でも同じなのだと思いましたし、行動は対話から生まれるのだということを再確認し、サボっちゃいけないなと感じた次第です。

得たいと思っている原理原則が、ここにはある

− 最後に、HRBP養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。

今まで学びたい・得たいと思っていた原理原則が、ここにはありました。値段を考えても非常に価値のある研修だと感じましたので、同じように感じているみなさんには本当におすすめです。

皆さんが一歩踏み出されることを心より応援しています。