Profile
株式会社SHIFT 事業人事部 エンタープライズ人事グループ 田中 竜馬 さん
人材紹介の営業・キャリアアドバイザーの両面を経験したのち、ITソフトウェア企業の人事採用(新卒・中途)を担当。その後2020年に株式会社SHIFTへ入社。事業部付けのHRBP担当として主にERP/SAP領域の採用、オンボーディング、組織開発、労務対応業務を担っている。
※経歴はインタビュー時点のものです。
実務で感じた「軸」を持つ必要性
− まず、今のお仕事について教えてください。
社内の人事機能がコーポレート・事業部と2つに分かれている中、私は事業部側のHRBPを担当しています。私たちの会社はエンタープライズ(BtoB)に対してERP・SAP領域のビジネスを行なっているのですが、そのエンジニアを中心とした350人の組織付の人事として、私は主に採用とオンボーディング、組織の中の労務の一次対応を担っている形です。
もともと大学卒業後は人材紹介の営業を担当していたのですが、ある方との出会いを通じ人事という仕事の魅力に惹かれプロダクト系WEBサービスを提供する前職に中途採用・新卒採用として転職し、3年ほど経験を積んだ上で現職に至っています。
− 本講座を受講されるきっかけや動機は何でしょうか。
直接のきっかけは前職の先輩からの紹介でしたが、前職からずっと「軸がない」ことを課題に感じており、今後人事としてキャリアを積んでいく上で、「こうあるべき」を語れるようになりたいと思っていたことが受講の動機です。
よく言えば現場の意向に沿う話しやすい採用担当だったと思うのですが、悪く言えば受け入れ言いなりだったかもしれません。当時はちょうどCHRO・HRBPという言葉が流行っていたタイミングで、当時の副社長と人事のあり方を語ったり、CHROヘッドハントプロジェクトの一環で第一期・四期の特別講師である三井化学の小野さんとお話ししたりする機会がありました。
このような機会を経て、自分の中で人事として目指す方向が少しずつ明確になり、体型的に学び、自分の軸を身につけたいという想いが強まってきたように思います。
「パフォーマンスに紐づくか」が全て
− これまでの講座で最もインパクトがあったテーマは何ですか。
最もインパクトがあったのはDay1、適材適所や人事戦略の全体像を学んだ回です。人事にはバズワード・トレンドが常にあり、それを追い求めるのもある種”カッコいい”とは思うのですが、結局はビジネスのパフォーマンスを高めることが人事の役割であるということはシンプルで立ち返るべき原則だと感じました。
また、今の仕事との関連という観点でDay2の採用も非常に印象に残っています。JDとJSといった要件を明確にする重要性を感じましたし、松澤さんの解釈も非常に印象に残りました。例えばペルソナ、採用を考える際には何がともあれまずペルソナを作るところから始めてきたのですが、「ペルソナはあまり信じていない」という言葉でその必要性をゼロベースで考え始めるようになりました。
もちろん、ペルソナに意味がないということではなく、動機付けのメッセージとして何を伝えるべきかを考える手法としては良いのですが、その前提には何がビジネスのパフォーマンスにつながるかを突き詰めておく必要があります。このように自分の仕事を捉え直せたことは非常に価値があったと思います。
もう一つ、パフォーマンスマネジメントの回では、人事戦略・施策における現場のマネージャーの重要性や負荷の大きさ、それが自社ではなく他社においても課題であることを実感できました。
全体を通し、人事の世界に絶対の正解・解答はなく、常に意識し自社の状況を見つめ続けていくことの重要性の認識が深まったと思います。
− 仕事に対する姿勢や進め方に関して何か変化はありましたか?
まず、現在の施策をレビューしたり新しいアイデアが出てきたりした際、あらゆる人事施策においてパフォーマンスに紐づくかどうかを常に考えるようになりました。
また、2021年の1月からこの講座の受講が始まり、3月くらいには現場と対等で物事を考え意見を発信できるようになったと思います。受講前に課題だった「軸がない」自分から少しずつ成長できたことを実感できましたし、結果として、SHIFTの下期人事キックオフの場で、現場の執行役員からMVPに選出頂くことができたのも嬉しい出来事でした。まだまだ自分が知らないことが多くあるからこそ、知識としても経験としても肉付けをし、学び続けたいと思います。
− HRBP養成講座の魅力は何でしょうか。
何よりシンプルであることです。さまざまな事態を想定した人事制度など、人事の世界では複雑であること・難解であることが少なからずあると思うのですが、この講座で学ぶ体型的な理論や本質はメッセージとして非常にシンプルで、頭の中がクリアに整理されました。
また、アサインメント作成にあたって役員の方にお話を伺ったのも非常によい機会になりました。インタビューに臨む上で非常に緊張はしたのですが、1時間の予定を大幅に超え、考えていること、想っていること、やりたいのにできていないことをお話しいただけました。普段あまり伺えないことを教えていただくきっかけになりました。
もう一つ、各テーマに他の受講者とディスカッションする機会があり、アツい想いを持って人事をされている方とたくさんお会いできたことも非常に勇気付けられましたね。
エネルギーを受け取れる講座
− 最後に、HRBP養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。
人事に携われている方は、日々の業務で忙しい中、さまざまな苦労や問題・悩みを抱えていらっしゃると思いますが、私はこの講座からエネルギーを受け取ることができました。人事をやっていくための軸や想い、パッションに触れられる場所で、新しい気づきを得られるエネルギーに満ちた講座です。
皆さんが一歩踏み出されることを心より応援しています。