HRBP養成講座受講者インタビュー:株式会社メルカリ 品川 瑶子 さん - 株式会社Every

Profile

株式会社メルカリ D&I Team 品川 瑶子 さん

大学卒業後、1社目は人材総合サービスの会社で法人営業を担当。2社目からマーケティングリサーチの会社に5-6年勤務し、リサーチの企画提案の法人営業を経験。その後株式会社メルカリへ入社。人事・採用チーム、法務を経て、2021年1月にD&Iチームへ異動し現在に至る。

※経歴はインタビュー時点のものです。


「よりよく働けるため」にさまざまな視点からアプローチできるようになりたい

− まず、今のお仕事について教えてください。

人事の枠を超えて広いスコープでD&Iの推進のお仕事をしています。

まず、組織のダイバーシティを高めて、インクルーシブなカルチャーを作るのが1つのミッションです。

もう1つは、メルカリのプロダクトインクルージョン推進に関する議論を前に進めることです。

より多様なお客様に使っていただくにはどうしたらいいかをエンジニア、カスタマーサポート、プロジェクトマネジャーなどと協議しています。

− 受講のきっかけを教えてください。

人事としてのロジックをしっかりと学ぶためです。

まず、D&Iの業務は、労務、評価・報酬制度・採用など人事に関するすべてのチームと協力しなければなりません。そのためには、人事に関するすべてのチームを理解し、あらゆる業務にD&Iの視点を浸透させていくのが私たちの仕事です。

当チームでは、D&I領域に関する専門性の他、当然ながら人事としての知識を持っておくことが大切と考えており、HRBP講座を受講した私の上司からも「受講してみない?」と勧められました。(取材当時の上司である株式会社メルカリ 宝納さんのインタビューはこちら)

また、私は学生時代から「人が組織でよりよく働くためには何が必要なのか」というテーマを一貫して持っています。

採用・労務・ピープルアナリティクス・HRBP・組織開発など、組織と個人の観点からみんながよりよく働くためのアプローチはたくさんあります。D&I teamは、採用活動から退職まで、人事が関わるPeopleExperienceの全てに、D&Iの視点を付加する仕事です。より広くアプローチできるよう、自分の中によりどころとなるロジックを持ちたいという気持ちも受講を決めた理由の1つです。

さらにこれまでもD&I関連の興味のあるセミナーを調べたり、無料セミナーに参加したりしましたが、人事全般を体系的に学べる講座がないなと感じていた中で、このHRBP講座はとても魅力的でした。

− 印象に残っている講義を教えてください。

Day2の「採用&選抜」です。

特に、「リクルートメント」と「セレクション」を分けて考えるというところが、一番印象に残っています。以前採用業務を担当していましたが、自分の中で、言葉としてしっかり分けていなかったなと思っていたため、改めて「そうなのか!」という気づきがありました。

− HRBP養成講座の魅力を教えてください。

いくつかあるのですが、まず、いわゆる「日本型人事」のインプットでなかったのがよかったです。

私の中では日本の大企業型の人事は、「人を管理」するイメージがありました。しかし、この講座では、事業成長に貢献するための「戦略人事」に主眼を置いて学べる点がよかったです。実際、他社人事の方とのグループセッションの中では、「自分の会社は新卒採用のオペレーションや労務管理が中心で、戦略人事について考えたこともなかった」とおっしゃっていた方もいました。

つぎに、参考書籍をたくさん紹介してくださったことです。講義で紹介していただいた書籍をほぼすべて読み、今は、私の中で非常に助けになっています。

最後に受講者同士でのコミュニケーションですね。

皆さんとの交流を通じて、メルカリが日本の人事でどの立ち位置にいるか、なんとなくつかめました。また、他社の人事の方がどういったことで悩んでいるかを知ることもできました。

新しい理論やナレッジは講座や紹介いただいた書籍から学べますが、受講者の方からは、日本の人事が今どうなっているのかの肌感を感じられる場としても非常によかったです。

講座や参考書籍で得た「理論」が不確実性の高い業務の中で心の支えに

− 受講後、受講前の変化、日々の仕事における実践を教えてください。

日々の業務では、「この現象を説明する理論は既にあるか?」とか「この課題を解決するのに応用できるフレームはあるか?」を考えるようになりました。今の業務では、採用、評価、育成など、D&Iの観点からあらゆる人事プロセスに関わっています。そういった中で、手あたり次第やるのではなく、ロジックに立ち戻って思考するようになったのは大きな変化です。

その業務における「重要なところに関する知識」が欠落していると、社内でも協力が得られません。

「理論上はどう進めるのがベストなのだろうか」「現場とどうずれているのか」を考えられるようになったのは、非常にいいなと思っています。

また、不確実性の高い業務において、心のよりどころになる考え方や知識が1つあると、自分の中で議論しやすくなるという変化もありました。「あの本にはこう書いてあったな」などと思い返すことだけでも、担当部署と話しやすくなりました。

人事にこそ「理論」と「実践」の両輪が必要

− 最後に、HRBP養成講座をご検討されている皆様にメッセージをお願いします。

私は、これまでの経験から、人事にこそ「理論」と「実践」の両輪が必要だと思っています。その理論の獲得をしたい人には、ぜひ受講していただきたい講座です。

人事という仕事は学生時代に「人事学」を学んだ人がなるわけでもないですし、人事になったら体系立てて労基法について勉強する機会が与えられるわけでもありません。先輩からの教育や実践を通して基礎知識を自ら身につけなければならないし、不確実性の高い仕事が多いからこそ、逆に知識だけあっても仕事にならないと思っています。

初日の講座では、アメリカの人事は最初に労働法に関する法律をしっかりと学ぶことが多いとお聞きしました。自分たちが遵守しなければならない法律を学ぶことの重要性は、以前法務として仕事をしていたからこそ強く思います。それ以外にもHRMに関する研究理論など重要な部分を学び、なんとなくやっているのではなくて、理論と実践をかけあわせながら取り組んでいるかどうかで、社内からの人事部の見え方も大きく変わってくると思っています。

日々前提条件が変わり、不確実性の高い仕事であるからこそ、初めから人事のお仕事をされて、長く人事のキャリアを積まれている方はもちろんのこと、私のように未経験から人事に飛び込んだ人にも「理論」と「実践」を繋げる場として、お勧めしたいです。

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